第13回:「『モノ』を言う‼闘う若手司法書士の進言」

この原稿を書いている時点では、日本は「緊急事態宣言」の最中です。他の国はロックダウンが解除され、屋外で久々の自由を謳歌してますが、お隣の韓国では再び集団感染が発生しており、新型コロナウィルスの脅威を痛感しております。

日本政府の対応ですが、やはり他の国に比べ遅れているところが目立ちます。台湾では、早急にIT担当大臣にITを得意とする若手を登用し、マスク、消毒液の在庫があるお店をスマホで管理し、予め買いだめに制限をし、台湾国民は、マスク不足に手を焼くことは、なかった様です。日本政府を見ると、「アベノマスク」という総理肝いりの政策を発表して

実行しているようですが、私の手元に届いておりません。近所のお店で「マスク入荷」というチラシを見る様になりました。なぜ、中国に抜かされたとはいえ、3位の経済大国である日本は、これ程に、後手の政策ばかりになるのでしょうか?

数年前に「スマホ」と「ガラケー」どちらが、経済的で便利か!?と、携帯ショップで比較してました。余談ですが一時期、街中に携帯ショップがあったのは、国から多額の補助金が携帯ショップに流れていたそうです。その補助金制度もなくなったのか、携帯ショップを街中で見かけることは少なくなったように思います。

「ガラケー」ですが、皆さま、この言葉の由来をご存知でしょうか?「ガラパゴス諸島」の固有の生態、独自に発達した、という意味で、日本で独自に発達した携帯電話。それで

「ガラケー」と言われております。世界の標準とは違う、日本独自で発達したとも言えるでしょう。この「ガラケー」、携帯電話の世界、機械の世界だけの話なら不便、不利益をそこまで受けることはないのですが、残念ながら、日本はあらゆる分野で「ガラパゴス化」しております。日本は島国で、江戸時代は鎖国をしていたから日本には、独自の素晴らしい文化があるんだ、とおっしゃる方もおられますが、「経済」「法律」の分野での「ガラパゴス化」は、いただけません。

では「経済」の分野での「ガラパゴス化」に触れます。

「銀行からお金を借りる」という行為を難しく法律用語で表現しますと、「金銭消費貸借契約」と呼びます。「同量、同等、同じモノを借りて、使って、同量、同等、同じモノを返す」ここで「同じモノ」は「お金」です。キーワードは、「使って返す」すなわち「消費して返す」、この行為は、江戸時代にご近所さんから、「お米」を「借りて(貰って)」、「使って(食べて)」「お返し」をする近所付き合いからの「発想」から今日では、「お米」が「お金」になっているだけの話で、「発想」は、江戸時代の人々の行為そのものを法律化、ルール化したものを私たちの現在の社会でも使っているのです。根本的な事は変わらず、いや変えず、

新しいモノに見せかけているだけなのです。「モノを大切にする」「柔軟に対応する」と言い方を変えれば、良く聴こえますが、新しい「モノ」を用いる、理解するためには、その新しい「モノ」の根源、その「モノ」の歴史をきちんと受け入れないといけないと思います。

料理の世界の「ガラパゴス化」は良いと思います。いや、料理の世界では、日本は「ガラパゴス化」してない数少ない分野かもしれません。世界に出てその国で学び、更に日本人の味覚に合う料理を作る。新しい「モノ」の根源を学習した上での素晴らしい進化だと思います。